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軋轢を生まないコミュニケーションのコツは、「ヒト」ではなく「コト」に向き合うこと

みなさんこんにちは。株式会社ベーシックの甲斐と申します。現在はformrun(フォームラン)というフォーム作成管理サービスのプロダクトオーナーを務めながら、自社の採用広報チームにも所属しております。

今回のテーマですが、最近「楽しく働くためのコミュニケーション」を考える機会が多く、ひさびさにnoteを書こうかなという気持ちになりました。

働く上で大切なコミュニケーション。意外にも“ないがしろ”にされるケースが多く、いわゆるマネージャー職に付く方々が、ちょっとした「言葉がけ」や「振る舞い」がキッカケで上司やチームメンバーから信頼を失ったり、部下からそっぽを向かれたりすることは少なくないと思います。


マイナスなモチベーションによる退職理由の大多数は「対人関係の悪化」

人事制度設計や人材開発分野のエキスパートが口を揃えて話すのも、「マイナスなモチベーションによる退職理由の大多数が“職場で一緒に働く人”と上手くいかなかったケースですね」と耳にして何年経ったことか。

しかし、離職者側にも全く非がない訳ではなく、「自身の役割」や「自身が約束したコミット」に向き合うことを放棄し、責務を果たせていないケースも少なくありません。

プロフェッショナルな素養を持つ人間が成果を残せない所以。それを紐解くカギが「ヒト」ではなく「コト」に向き合う姿勢にあると日々感じます。


「コト」に向き合うことで、本来集中すべき行動に落とし込みやすくなる

「コト」に向き合うことは何を意味するのか。それは、「発言」や「振る舞い」といった行動軸の基準を、「目指すビジョン」や「提供価値」にフォーカスするということです。

「お前は急に何を意識高いことを言っているんだ…」と思うかもしれませんが、これが結構役に立ちます。

たとえば、formrun(フォームラン)というフォーム作成管理ツールで、何か新しい機能や、今後のサービスの在り方を考えるとします。

各専門家となるチームメンバーで何かしらの着地を見出す時に、「formrunとして提供する価値」や「満足してご利用いただきたいお客様像」といった「コト」にフォーカスして結論を導くようにします。

これが「ヒト」に向かってしまうと、一体どうなってしまうのか。

それは「一番年上の人」や「これまで圧倒的な実績を残してきた人」「社内で政治力が強い人」の発言力が強くなってしまい、目指すべきサービスやプロダクトの本質から離れた結論へと着地しやすくなります

また、全米&全豪オープンを連覇した大坂なおみ選手も、「コト」に向き合うことでハイパフォーマンスな結果を残し、世界屈指の強靭なメンタルを示したことは記憶に新しいでしょう。

上の記事では「セキュアベース」の力についての解説がされており、まさしく「ヒト」ではなく「コト」に向き合い続けることの意義が細かに説明されています。

全米オープンの決勝では、女子テニス界の頂点に立っていたセリーナ・ウィリアムズと対戦。生涯獲得賞金は8000万ドル(日本円にして約80億円)を超え、すべての女子プロスポーツ選手を含めて史上1位という圧倒的なレジェンドを相手に、当時20歳の大坂なおみは実に冷静であったことが綴られています。

今回の全米オープンでは、明確に「勝利を目指す(Play to win)」を貫いていた。決勝を前にしたインタビューでも、ウィリアムズ選手が子供のころからの憧れの選手であり、彼女と全米オープンの決勝で対戦することが夢であったことを語っている。一方で、「ウォームアップまでは、憧れの選手、として見ていたが、試合が始まったら、単なる1人の対戦相手、と見た」と言っている。
荒れた試合の中でも、集中力を切らさなかった。試合後の会見では、ウィリアムズ選手の試合中の審判に対する猛抗議に関して、「背中を向けていたのでわからなかった」、「観衆の声が大きくて聞こえなかった」と述べている。
「小さいころから、(試合中に)相手が怒ったりしているようなときも、それを見ないようにすることを教えられてきた。別の方向を見て、集中できるようにトライするよう教えられてきたから、そうしようとしていた。心の中では、何が起こっているのか知りたいと思っていたけれど」と語っている。意識的に目をそらすことで、「試合に勝つ」という目標に対する集中力を切らさなかったのだ。
出典:大坂なおみの「メンタル」が激変したワケ 知られざる「セキュアベース」の力


チャレンジングな仕事をするなら「コト」に向き合おう

「コト」に向き合うことでアウトプットの質が向上したり、目指している夢の達成に近づけることは上で述べた通りです。

そのため、自身の能力をストレッチさせるような環境に身を置いたり、これまで誰も成し遂げたことがないような夢を追い求める際には、「コト」に向き合うことを心からお勧めします

実際に私自身も、formrun(フォームラン)というサービスの目指すべき道筋、サービスの在り方を考え、意思決定する立場に身を置くことで多くの気づきがありました。

私自身を守ってくれたものは、「職権に紐づくプライド」ではなく、「サービスとしてなすべき理想を追い求める真摯な姿勢」でしかなかったように振り返れば思います。

チーム内では私自身、年齢だけで見れば一番年下ですし、マーケターや編集者、カスタマーサクセス、Webディレクターとしてのキャリアを積み上げながらも、開発やデザイン、その他専門性の高い分野には未知な部分も多く、振り返れば恥ずかしい発言をしたことも少なくありません。

でも、そんな時に「コト」へ向き合い続ける姿勢を保つことで、自身が目指したい世界観、理想的なサービスへの追及方法にフォーカスすることができ、ここまで仕事を続けられたのかなと思っています。

時には議論が白熱して熱くなることもありましたが、チーム全員が「良いサービスを目指すために必要なコト」に焦点を当てて話す癖が付いているため、文脈とは関係なく個人を攻撃する、人格を否定するようなことは起こりませんでした

という訳で、「コト」に向き合うための訓練こそが、「サービス」も「ヒト」も結果的には素晴らしい存在へと導いてくれるので、個人的には凄く大事なことだと思っています。

実際に私が携わっているformrun(フォームラン)では、そうした積み重ねによるアップデートを続けられたことで、簡単にWebフォームを作成・設置を行うことができ、エンドユーザーからの問い合わせに対する1次対応を円滑に実現できる素晴らしいサービスにブラッシュアップできたと個人的に捉えています(自画自賛で申し訳ない…!)

ただ、formun(フォームラン)にはまだまだ未解決な課題が多々あり、今後もサービスをアップデートし続ける必要があり、それに紐づいて一緒に道を切り開く仲間を求めています。

実際にformrunでは2名の内定者インターンが同じチームで働いており、2名ともに「コト」へ向き合う姿勢を求め、「お客様への価値提供」と「チーム内の仕組み化を最大化させる」といった判断基準にフォーカスしながら働いているため、日を追うごとにドンドン成長しています

チーム内のコミュニケーションの活性化や、自身のキャリア形成などに悩んでいる方は、今改めて「ヒト」ではなく「コト」に向き合ってみることをお勧めします。

長文となり恐縮ですが、最後までご覧いただきありがとうございました🙏


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