非エンジニアの新卒が、入社2ヶ月でサイトリニューアルを1人でやりきった話
初めましての方も、そうでない方も、こんにちは。りんちゃむと申します。
(「りんちゃむって誰やねん!」と思われる方が大半だと思いますが、自己紹介はこの後にします。)
このnoteでは一新卒社員かつ非エンジニアの私が、入社2ヶ月間でサービスサイトのリニューアルプロジェクトをほぼ1人で行った話をしたいと思います。
よく考えると、入社してすぐの段階で、「サービスの顔」とも言えるサービスサイトのリニューアルを任せてもらえるというのは普通はありえないですよね。
今回このような挑戦の機会をくださった上司やチームの皆様に感謝しつつ、
・サービスサイトの改善に至った背景
・実際に行ったこと
・進める上で悩んだこと
・プロジェクトをやり切って感じたこと
をお伝えします。
▼実際にリニューアルを行ったサービスサイトはこちら
自己紹介
私は、株式会社ベーシックで21卒として今年の4月から働き始めた新入社員です。formrunというフォーム作成管理ツールをより多くの方に使っていただけるよう日々奮闘しています。
とは言いつつも、内定承諾をした2020年2月から約1年間、インターンとしてformrunに携わっており、その際にはお問い合わせへの対応、プロダクトの要件定義、データの分析など様々な業務を経験しました。
自分で言うのは少し憚られますが、入社時点の私は、いわゆる「普通の新卒」に比べて、サービスに対する理解やチームの人と共に働く力を備えた「即戦力」のようなポジションにいたと言えます。
だからこそ、今回このnoteで紹介する、サービスサイトのリニューアルという大役のほとんどを任されることができたのだと思います。
サービスサイトをリニューアルすることになった背景
formrunは誰でも無料でフォームを作成でき、必要に応じてユーザー自身で有料プランへ切り替えていただくサービスです。
入社前の2021年3月、私は無料および有料ユーザー数の増加のため、顧客データの分析やカスタマージャーニーマップの作成を主に行なっていました。その結果、当時のサービスサイトが抱えていた以下2つの課題を解決する必要があると結論づけました。
① formrun自体の進化のスピードにサービスサイトが追いついておらず、サービスサイトに古い情報が残っており、訴求として有効と思われる新機能も掲載されていない
② formrun自体の使用用途が多岐に渡るが故に、サービスサイト内での訴求が幅広くなってしまい、誰にも刺さらない(刺さりづらい)状態になっている
さらにこれら2つの課題の解決により、formrunの利用意欲の向上、期待値調整、CSのサポートコスト削減などにもインパクトが一定数あると考え、上司に提案を行いました。
< 目的、改善箇所なども全て私が元を作り、上司と逐一確認しながら、進めました >
具体的な改善内容等も上司に承諾され、いよいよ動き出そうとなった時に、次の課題が立ちはだかりました。
課題 : サービスサイト改善の工数コスト
そもそも、前述したサービスサイトの課題①はなぜ発生していたのでしょうか。
それは細かいサービスサイトの改善1つを行うにしても、デザイナーさんやエンジニアさんを巻き込む必要があり工数がかかるため、優先度を上げることができなかったからです。
当時のサービスサイトの修正や改善の手順は以下でした。
1. ビジネス側が修正箇所を記載した要件定義書を作成する
2. デザイナーがデザインの修正をする
3. エンジニアがコーディングする
4. 全てすり合わせが完了したら修正箇所を反映する
この4つの手順を、たとえ細かいテキストの修正だろうが、色の変更だろうが行わなくてはなりません。そのため、他にも多くのタスクを抱えるチーム内では、どうしても最優先事項として持ってくることができなかったのです。
先述の課題①②を解決するためにはテキストの大幅な修正やページの追加などが必要だったため、既存のやり方では内容の要件定義からデザイナーさん・エンジニアさんとの調整もその分多く発生することになり、プロジェクトの完了までかなりの時間がかかることは容易に想定できました。
見つけた解決策 : ferret Oneに移行し既存のサービスサイトを忠実に再現する
そこで案として出されたのが、弊社が提供するオールインワン型BtoBマーケティングツールferret Oneを利用して、サービスサイトを移行することでした。
ferret Oneは、マーケティングに必要な機能を備えたCMS(Contents Management System)です。コードの知識がなくとも、マーケティング担当者が見たままにページを編集でき、改善を行えます。
ferret Oneを利用すれば、
・修正にかかる工数を削減できる
・テキストや画像による訴求の細かな変更も簡単に行える
・ページを追加する際などの大幅な改善もデザイナーさんに頼り切りになることがなく、短期間で行える
などの利点があることから、サービスサイトの内容の改善以前に、ferret Oneへの移行をまずは行う運びとなりました。
サービスサイトのリニューアルの具体的な取り組み内容
一度ここで整理すると、私が行ったリニューアル内容は主に2つです。
(A)既存のサービスサイトからferret Oneへの移行
(B)既存のサービスサイトにはない、新規ページの追加(要件定義〜入稿)
それぞれ何を行ったかの詳細について、順に説明します。
(A)既存のサービスサイトのferret Oneへの移行
既存のサービスサイトには計21ページが存在していました。それらを全てferret Oneを使ってできる限り忠実に再現し、既存のサービスサイトを移行する段階で新たなデザインの要件定義が発生しないように努めました。
その際に注意したポイントとしては、CSSを利用しカスタマイズする際は、更新性を担保できる範囲でしか行わないということです。
ferret Oneを利用すると、誰でも簡単に利用できる分、どうしてもカスタマイズ性の部分で制限を受けることがあります。その際にはCSSを利用してカスタマイズをするのですが、あまりに複雑なCSSを当ててしまうと、CSSの知識がある人でないと更新ができない状況になってしまいます。
既存のデザインにこだわるあまり、ビジネスサイドだけではサービスサイトの修正や改善を行えない状態になってしまっては本末転倒です。
そのためCSSを触ることなくビジネスサイドだけで対応できるかを確認し、それが難しい場合はデザイナーさんと新サービスサイトでの見せ方について逐一相談し、別の見せ方を模索することを徹底して行いました。
ferret Oneのメンバーと関わることは普段あまりないのですが、サービスサイトリニューアルをするためにたくさんのサポートの方や開発の方に協力を仰ぎ、なんとか更新性を担保しつつ、かなり再現度の高いサービスサイトを作り上げることができました。
<before>
↓
<after>
(B)既存のサービスサイトにはない、新規ページの追加
既存のサービスサイトページの移行に加え、当時のサービスサイトが抱えていた課題の②「用途が多岐に渡るが故に訴求が幅広くなってしまい、誰にも刺さらない(刺さりづらい)状態になっている」を解決するために、用途別のページを追加することにしました。
用途別に訴求をすることのメリットは大きく、
・見込み顧客の抱えている課題が明確になる
・formrunを利用することでどのように課題を解決することができるかがわかる
の2つだと考えられます。
特にformrunのように、お問い合わせ用途、アンケート用途、イベント・申し込み用途など様々な用途で使うことができるサービスではとても有効な手段だと考えています。
まだ新サイトへ移行して1ヶ月も経っていませんが、新規で作成した用途別ページを経由して有料化が発生しており、とても嬉しいです!
<↑実際に新規作成したページ>
プロジェクトを進める上で悩んだこと
ここまで行ったことを淡々と述べてきましたが、プロジェクトを進める過程で悩むことももちろんありました。
例えば別部署のツールであるferret Oneに関する不明点をどのように解消するかはとてもハードルが高かったです。
私はformrunの部署でしか働いたことがありませんし、ベーシックではリモートワーク勤務をしている方が多いです。
そのためferret Oneの部署のメンバーとはほとんど交流がなく、質問をどのSlackチャンネルで行うべきなのか、またその人にも業務がある中でどこまでの質問をしていいものかなどを考えては立ち止まる日々でした。
この問題は、ferret Oneのメンバーもよく知っている上司に適切なチャンネルや人を教えていただいたり、分報と呼ばれる自分のつぶやきチャンネルでつぶやいたものをferret Oneの担当の方に拾っていただいたりすることで解決しました。
ただし私個人としては根本的な解決策にはなっていないと感じており、今後悩んだ場合に社内の方に気軽に相談できる場を作りたいという思いから、まずは話したことのない方をランチにお誘いして交流するようにしています。
まだまだ知識も経験もないため、今後たくさんの壁にぶつかるかと思いますが、少しでも話したことがあり雰囲気を掴んでいれば相談しやすいと思いますし、適切な質問を適切な方にできることで課題解決の時間を短縮できると思っています。
実際に多くの人とのランチが実現した暁には個人的にnoteを出して振り返りなどできればいいなと思います。
このプロジェクトを通して感じたこと
この2ヶ月間サービスサイトのリニューアルを行うことで、 以下2つを日々感じることができました。
① 挑戦できる環境のありがたさ
最初にも言いましたが、サービスサイトは「サービスの顔」とも言える部分です。
サービスサイトに魅力がない場合や、適切な内容を記載していない場合は、せっかくformrunが課題解決の方法を持っていたとしてもそれに気づいてもらえず終わってしまいます。
私がこのプロジェクトを進める中で、現状のサービスサイトが改悪される可能性もあったわけです。
そのようなリスクがあるにもかかわらず(もちろん上司もきちんと内容を確認してくれるのでそんなに大きなリスクがあるわけではないですが)、新卒で入社したばかりの私にこのプロジェクトを一任してくれた上司にはとても感謝しています。
② チームスピリットが浸透していることのありがたさ
正直、全ての内容をこのnoteに書ききれたわけではありません。たくさん悩み、そのたびに、チームもしくはチーム外の誰かに相談することで助けてもらい、初めての経験でも前に進むことができました。
今回前進することができた背景には、「安心して何かを相談できる」という心理的安全性の高さが前提にあり、そして「相談すると必ず助けてくれる」という環境があります。こんな良い環境で働けてとても幸せだなと感じています。
ベーシックのコンピテンシーのひとつに「チームスピリット」がありますが、まさにそれを感じることができた2ヶ月間でした。
<質問に対してみなさん優しく教えてくれました>
おわりに
この2ヶ月間に限らず、インターン生としてformrunに関わり始めてから、全てが新しく、すべてが挑戦に満ちていて、毎日わくわくがとまりません。
今やっている仕事も、今後任される仕事もとても楽しみです。
これからもたくさん悩んで成長して、ずっと明日にわくわくできるような人であり続けるぞ…!という抱負をこのnoteの結びにしたいと思います。
ベーシックでは採用活動を強化しております。気になった方はぜひエントリーいただけると嬉しいです。
またTwitterも行っていますので、何かformrun周りで困ったことがあったらぜひ気軽に私りんちゃむ(@multi_rincham)にお声掛けください。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
サポートなんてそんなそんな、恐れ多いです…。