見出し画像

経営企画初心者が、自ら立ち上げたコミュニティのおかげで一人前になれた話

お久しぶりです。
株式会社ベーシックで経営企画を担当している福田ひとみ(@hitomifukuda_)です。

以前、経営企画コミュニティ(以下、経企コミュ)の立ち上げの紆余曲折についてnoteを書かせていただきました。

それから1年。今回は、コミュニティが自分自身を一人前の経営企画担当に成長させてくれたことについて書いていきます。

1年半前、私は経企未経験者でありながら、経営企画室にジョインをしました。
当時は、「経営企画」という言葉を聞いたことすら初めてでした。「経営企画とは」と検索しても業務が多岐に渡るため、結局何をする職種なのかはっきりと分からない日々。一人で業務を遂行する中で、何が正解なのか分からず「果たして自分はベーシックの経企担当として名乗って良いのか」と悩んでいました。

そんな自分の不安を少しでも軽減するために、
「他社の経企は業務上で困ったことがあればどう解消しているのだろう」「そもそも他社の経企はどんな仕事をしているのだろう」
という思いからツイートしたところ、反応が拾われ、経企コミュの立ち上げに繋がりました。

しかし、当初は経営企画のコミュニティを立ち上げるという気持ちがはっきりとあったわけではありませんでした。

どちらかといえば、同じ悩みを共有できる仲間に出会いたい一心でした。
その一心が300人を超えるコミュニティを作る結果になりました。


あらゆる悩みを解決できる場所、経企コミュ

経企コミュでは日々、ツールの選定や会議体の運営方法、新規事業の立ち上げや投資先の選定方法など様々な悩みが投稿がされ、盛り上がっています。

中でも経企の基本的な業務である予実管理や予算策定、中期計画策定に関わる話題になると、会社規模によって最適解が異なる領域のため、どの経企も悩んでいる様子でした。
「どういう運用が全社的に最適なのか」
「そもそも共通費はどういう単位で配賦するのがいいのか」
「人件費の見込みはどこまで精緻化しているのか」
「事業部側との連携をどう取っているのか」

などと書き出すとキリがありません。

このように、共通して同じ悩みを抱えている場合にはイベントを開催しています。直近行ったイベントでは「予実管理」がテーマとなり、ベテランの登壇者の話を、全員が首が取れるんじゃないかというくらい頷きながら聞く光景が見られました。

イベントの場では非常にマニアックで専門性の高い手法も共有され、例えばスプレッドシートで全社の予実管理をフロー化した松田さん(@Mitsuki_2nd)の関数テクニックは、ベーシックの計画策定のフローの際に大いに活躍しました。

また経企の仕事と言えるのかわかりませんが、「議事録の取り方」が話題に上がったこともあります。

私も最近まで、取締役会や株主総会の議事録に関わることがなかったので、本を読む程度でしか知識がなく、細かい言い回しを含む「お作法」に関しては何が正しいのか手探りな状態でした。

本当に盛り上がる話題なのか、半信半疑だったのですが、いざ始まると、
「議事録を取っている時に分からない言葉が出てきたらどうしてる?」
「そもそも音声記録とってる?」
「議事録をまとめるのに時間かけたくないよね。時間短縮のためにどういうことしてる?」
「海外に子会社がある場合、議事録の通訳はどうしてる?」

等の悩みがたくさん出てきました。

他にも、経企の基本的な業務相談にとどまらず、経理や総務、法務等幅広くバックオフィス関連の業務を兼務している参加者も多いため、ツールの導入の検討や業務フローの改善の相談もしやすい環境があります。
「このツールの導入で悩んでいる」

「こういう業務改善をしたいけれどどうすればいい?」
という投稿に対して、
「そのツール導入しているから担当者を紹介するよ」
「その業務改善だったらこのソリューションが役立つよ」
と親切に教えてくださるので、圧倒的なスピード感で比較検討をすすめることができます。(1つの投稿に対して常に複数人が返答してくださるため、検討の幅が広がり、ありがたい限りです)

実際にベーシックでも、経企コミュ繋がりで検討や導入をしたツールがいくつもあります(電話代行のサービスや出張手配サービス、電子契約サービス、BIツール等)。
ちなみに、ツールに関するイベントも過去に開催しました。

経企コミュに所属していると、「どの経企も結局は同じ悩みを抱えているんだ」という安堵とともに、仲間に支えられているおかげで「一人で悩みを抱え込まなくても良いのだ」と心強く感じます。また、自分の知識が誰かの役に立ったときには「経企として成長した」とモチベーションもアップします。

参加している人も、初心者からベテランまで様々いるため、初心者にとっては「ベテランの方から教えてもらおう」と思えますし、ベテランにとっては「自分の知らない解決方法がまだあるかもしれない」という期待感を持って「皆で悩みを解決しよう」という空気ができているのです。

「悩みを相談しやすい」コミュニティ作りにおいて取り組んだこと

上記のように、経企コミュには何でも相談しやすい空気ができていて、それが結果的に自社の業務改善に還元されているのですが、その根本にはコミュニティ運営の徹底があるのではないかと思います。

実際取り組んだことを振り返ると、ごくごく当たり前のことばかりではあるのですが、コミュニティを運営を始めたばかりの方や、これからコミュニティを運営される方にとって参考になるかもしれないので、簡単に記載しておきます。

1. コミュニティにルールを設ける
2. 新規参加者の自己紹介に対して反応をする
3. 定期的に管理人が話題を提供する
4. 共同管理人を設ける

1. コミュニティにルールを設ける
現在Slackで運営してる経企コミュですが、その前はFacebook上で運営していました。
そのときはコミュニティには明文化されたルールがなく、営利目的の投稿や、場合によっては不快感を与えるような投稿がちらほらと見られました。ルールがないとコミュニティの秩序が崩れてしまうことを学び、Slackに移行する際には下記のようなルールを定めました。

ルールを設けたことにより、禁止されている投稿がなくなり、目に見えて秩序が担保されました。
「経企コミュの人はいい人が多くて安心する」という声をいただくことも多く、このルールを設定したことも1つの理由ではないかと思います。

2. 新規参加者の自己紹介に対して反応をする
上記ルールに記載していますが、経企コミュでは、必ず参加時に自己紹介をお願いしています。コミュニティ側はそれに対し、スレッドで反応したり、「ようこそ」のスタンプを押したりして、新規参加者が「歓迎されている」と感じてもらうことを大切にしています。

新規参加者にとって自己紹介を投稿することは緊張するので、既存参加者がこのようにたくさんのスタンプを付けたり、スレッドで盛り上がったりすることで、新規参加者側の心理的ハードルが下がります。それに反応をもらえるだけでも単純に嬉しいですよね。

3. 定期的に管理人が話題を提供する
また管理人が主体的に話題を提供することで、参加メンバーの発言ハードルを下げる効果があります。
私自身も、ベテランの経企の方と比較すると、まだ足りない知識や経験が多いので、日々の業務内で分からないことに関しては「とにかくまずは経企コミュ内で聞いてみよう」というスタンスを大切にしています。

初心者にとっては「質問する」こと自体がハードルが高いですよね。
投稿した結果、周りから「なんでこんなこともわからないんだ」「自分で調べたらどうか」などと思われたら嫌だなと尻込みしがちです。(少なくとも私はそのパターンです)

しかし忘れてはいけないのが、経企コミュは「経企担当の知恵袋的(気軽に業務について相談、話し合える)な場所でありたい」をスローガンにしていることです。
そのため恐れないで分からないことはどんどんベテラン勢に聞いて教えてもらおうと思うようになりました。

結果的に「業務でわからないことや対応に困ることがあれば経企コミュに聞いてみよう」という行動を促すことができています。

4. 共同管理人を設ける
一般的にコミュニティの管理人をされている方は、何かしら通常業務を行う傍らで、コミュニティの運営にも携わっているのではないかと思います。そういった場合、繁忙期はどうしてもコミュニティの運営が疎かになりがちなんですよね。少なくとも私はそうでした。
そのため、コミュニティの運用維持のために共同管理人を立てました。共同管理人の人数自体は特に制限はないですが、内部統制が効くという観点でも、100名のコミュニティに2-3人くらいがおすすめです。

役割としてはざっくりと下記のように分けています。
・管理人はコミュニティの理想の姿(ビジョン)を描き、方向性を示し続ける役割
・共同管理人はビジョンに賛同し啓蒙する役割

共同管理人を立てたことによって、自分の手が回りづらい細々としたタスクを分担したり、イベントが企画しやすくなったりしたので是非実践してみてください。(共同管理人のやのー(@h_yanou)さんも、noteを書いていますので良ければ併せてご覧ください)

業務で困っているならコミュニティを作ってしまえばいい?!

300人が集まって日々業務に関する疑問をお互い解決し合えている状況を見ると、あのとき「経企の人と繋がりたい」という気持ちでツイートして本当によかったと、改めて思います。

私自身コミュニティがあったおかげで、ベーシックの業務改善に役立てることができ、社内MVPとして表彰されるほど経企担当として一人前に成長できました。

私のように「一人で担当している業務があって、相談できる環境がない」とか「他社と情報交換をして自分の業務にも活かしたい」などあれば、思い切ってコミュニティを立ち上げてみるのも一つの手かもしれません。

コミュニティ運営についてお困りの方がいましたら、お役に立てることもあるかと思いますので、気軽に私(@hitomifukuda_)までお声がけください。引き続きコミュニティを一緒に盛り上げてくれる方を下記のフォームから募集します!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?