「この会社を退職することにした」と伝えてくれた人は「将来のお客様」であるということ
「この会社を辞めることにした」
こう伝えてくれる同僚や上司、チームメンバーが、私の周りでもこれまで数多く存在しました。
企業に勤める人であれば誰しもが経験する、こうしたシチュエーション。「どう捉えるか?」について、非常に悩ましい気持ちである反面、私としては何事もポジティブに捉えたいパーソナリティゆえ、心から応援したい気持ちにいつも溢れていました。
「退職者が0の会社」を生み出すことは難しい
企業としての当たり前の考え方ですが、もちろんのこと「人を採用する」「人の成長をサポートする」というそれぞれの面で、多大なリソースを割いていることは言うまでもありません。
エージェント経由での採用であれば、通常は約3割ほどのマージンが発生し、入社が決まった社員に必要となる労務やオンボーディングのコストは、決して安くはありません。
当然、企業の成長を促す上で必要な「投資」ではありますが、財務諸表上では「費用」として発生するこれらの出費に対し、そのお金を出す立場である役員や部署責任者の立場から見れば、「可能な限り長く勤めて欲しい」と願うことは、自然の摂理でしょう。
しかし、今は2020年、すでに令和の時代です。かつての高度成長期を形成した終身雇用制度はとっくに崩壊しかけ、あのトヨタ自動車公式のアナウンスですら、「終身雇用は難しい」と述べていることは見逃せません。
「辞めることにした」と言う人との向き合い方
私には「せっちん丸」という名のいつも優しく接してくださる知人がいるのですが、こちらのnoteでは「退職者」との向き合い方を考える際、さまざまな気づきを与えてくれました(今でも何度も読み返してしまう)。
また、これは私自身のスタンスではあるのですが、やはり辞めていく人に対して、「1人の人間」として次の挑戦を応援したい気持ちがあります。
退職者にとって自社の提供するサービスや立場を俯瞰して自身を捉え直し、現時点での興味関心に紐付いた職場を選び直すことは、決して「エゴ」でもなければ「自分勝手」でもありません。自身の欲求に対して「誠実な人」であり、心から信頼できる友人に他ならないと私は思っています。
「この会社を退職することにした」と伝えてくれた人は「将来のお客様」
今回のタイトルについてですが、「この会社を退職することにした」と伝えてくれた人は「将来のお客様」に他ならないということです。
事実、私は「formrun(フォームラン)」というフォーム作成管理サービスを担当していますが、ベーシックから離れた人であったとしても、新天地で高いパフォーマンスを残すための必携ツールとして導入いただくケースが、これまで数多く存在してきました。
【元上司の有賀さん(GVA TECH株式会社)】
【元チームメンバーの亮太さん(株式会社Langoo)】
【ベーシックへの入社時期が一緒だったハッシー(株式会社OKAN)】
こうした「この会社を退職することにした」と伝えてくれた人たちとも継続的な関係性を築き、「同じ会社のメンバー」から「かけがえのないお客様」へと移り変わっていくことは、私自身が働く上でも大きなモチベーションとなっています。
「退職者」ほど強力なアンバサダーは存在しない
リクルート社のカルチャーとして、退職する人を「卒業生」と見なす考え方は有名かもしれません。
ただ、私自身、「退職者」については、どちらかと言えば「アンバサダー」に近しい存在に変わるのかなと思っています。
なぜならば、退職した人が誇りを持って元々勤めていた企業のサービスを使ってくれる状況は、これ以上なく最高の事例であり、彼ら彼女らは強力なアンバサダーとして、これからもサービスを紹介し続けてくれる存在です。
もちろんのこと、従業員としても課せられたミッションや期待役割、自らが責任を追う範囲の業務を遂行する義務があると(私個人としては)思います。
しかし、「2週間前に申し出れば、いつでも退職可能」であることは国が取り決めた公然のルールとなっており、企業としてはこうした自体に陥ったとしても、素早く対応する仕組み化であったり、レギュレーション構築を普段から徹底する必要があると感じています(ただし、ルールにとらわれず、双方の残業務をすり合わせるプロセスを経て、交渉時には互いを尊重し合い、スムーズに業務の引き渡しを行えることが理想であるとは思ってます)。
だからこそ、従業員側が誠心誠意を持って新たな挑戦を心から決めているのであれば、企業から見れば砂をかけるような追い出し方や、今後将来的な関わりを一切持たないような縁の切り方は、絶対にやってはならないと思っています。
私自身も、いずれは現在勤めているベーシックを去る時が来るのかもしれません。その時に、formrunの導入事例を快く引き受けてくれた元社員同様、同じようなスタンスで新天地でも活躍できる未来を描ければ、それは幸せなことなのかもしれません。
長文となりましたが、最後までお読みいただき、ありがとうございました🙏
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