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営業・人事・マーケを経験した僕がPLG型SaaSのマーケティングに最も魅了されている理由

今村 龍平

株式会社ベーシックの今村(@basic_imamura)と申します。
私はベーシックにて、PLG SaaSであるformrun事業のマーケターとして現在働いています。

ベーシックでは、あらゆる役割の人たちが、入社エントリとして、十人十色思いの丈をnoteに書いてます。7月から現職を拝命し数ヶ月が経ちましたので、私も皆様にならい、入社エントリならぬ異動エントリとして、今PLG SaaSにハマっている理由や、その想いを綴っていきたいと思います。(他の社員の入社エントリについても、このnoteを読み終わった後によろしければご覧ください。)

特に以下に該当する方にぜひお読みいただけると嬉しいです。

・PLG SaaS マーケターの仕事内容を知りたい方
・PLG SaaS 領域への転職を考えている方
・formrunのマーケティングに興味のある方

まずは自己紹介を簡単に

私はベーシックに2014年に入社して、今年で9年目となります。これまでベーシックでは以下のようなキャリアを辿ってきています。

・新規事業 BtoBセールス
・採用人事
・セールス(メディア) 
・ferret 編集&マーケティング&事業企画
・formrun マーケティング(グロースマーケティング)*現職

まず入社してから4年間は、新規事業の立ち上げ・新規開拓営業を行い、その後人事として採用責任者や人事制度設計などを2年間ほど担当しました。

そしてコロナの影響で一度採用計画を見直したことをきっかけに、人事から、国内最大級のWebマーケティングメディア『ferret』や、比較メディア(2020年に事業譲渡済)を手掛けるメディアの事業部に異動し、そこでマーケティングや事業企画の仕事を経験しています。

そして2022年7月からは、『formrun』という、ノーコードでフォーム作成と顧客管理ができるSaaSプロダクトのマーケターとして、新規ユーザー獲得の最大化をミッションに日々取り組んでいます。

このように、職種としては大きく分けると、「セールス」「人事」「事業企画」「マーケティング」の4つの役割をこれまで経験してきました。どの仕事も楽しくやりがいのあるものでしたが、現在携わっているPLG SaaSにおけるマーケティングは、これまでのどの仕事よりも奥深く、そしてこれまでの経験も存分に活用できるもののため、大きく魅了されています。

では、「どうしてそんなに魅了されているの?」という点について、次からより深掘りしてご紹介していきたいと思います。

PLG SaaSとは

まずはじめに、既に何度か言葉として使っている「PLG SaaS」について簡単に説明させてください。昨今大きく市場が成長しており皆様の仕事や生活でも活用の場面が増えているであろうSaaSですが、大きく分けるとその種類は2種類あると言われています。

SLG(Sales-Led Growth)
セールスがプロダクトを売るモデル(例)Salesforce, Hubspot, SmartHR

PLG(Product-Led Growth)
プロダクトがプロダクトを売るモデル(例)Slack, Zoom, Dropbox

端的に言うと、SLGがセールス主導のプロダクトであり、PLGがプロダクト主導のプロダクトです。より具体的な違いは以下のように定義されています。

参考:【解説】SaaSの新戦略。Product-Led Growthの全貌

上記の例にあるように、海外発で日本においても使用されているPLGプロダクトはいくつかありますが、日本のサービスにおいてはまだまだSLG型のものが現在は多数を占めています。

SaaSがPLGとして成立するためには以下のような条件があり、全てのSaaSプロダクトにてPLGモデルを組めるわけではありませんし、一度SLGモデルで展開していたプロダクトをPLGモデルに移行することも簡単ではありません。

・TAM(最大の市場規模)が大きい領域であること
・低価格帯であること
・すぐに使えるシンプルなプロダクトであること

このようなPLG SaaSの特性の詳細については、執行役員 CSO PLG事業部長の佐々木が、MarkeZineさんの記事でも解説していますので、よろしければ合わせてご覧ください。

また、上記の図にあるPLGの特徴の中でも、マーケター観点では以下が特に大きなポイントになります。私自身意思決定をする際には必ずこの点に立ち返るようにしていますし、これらを追求すればするほど、このPLG SaaSというモデルにどんどん惹き込まれていきました。

・プロダクトで価値を伝える(セールス組織を持たない)
・低いCAC*
・テックタッチでオンボード

*CAC:Customer Acquisition Cost。(有料)顧客獲得単価のこと。

PLG SaaSのマーケティングの魅力

上述PLG SaaSの特徴も踏まえて、そんなPLG SaaSに私が魅了されている理由は、改めまして主に以下の3つになります。

・TAM(ポテンシャル)が大きいこと
・テックタッチでの緻密で本質的なコミュニケーション設計が求められること
・データドリブンな環境であること

TAM(ポテンシャル)が大きいこと

formrunでは『世の中のすべてのフォームをformrunにしていく』ということを目標に掲げています。言い換えればこれは、「国内外問わずフォームが設置可能なWebサイトであればすべて」にformrunを活用いただくことを目指すということです。

日本の稼働Webサイトだけでも約2,800万サイト、海外も含めると約19億サイトはあると言われており、TAMの規模は非常に大きいです。そしてそのサイトのほとんどにはお問い合わせフォームや、資料ダウンロードフォームなどが設置されています。つまり、事業者が顧客と接点を持つ上で、もはや欠かせない機能となっているのが我々が扱っている「フォーム」なのです。

ですが、デザイン性やユーザビリティの高いフォームを作るためには、デザイナーやエンジニアの力を借りる必要があり、リソース(人)や技術不足の問題が発生し、実現ができなかったり、完成が遅延したりするケースが非常に多いです。
formrunはひとえにそのような課題を解決するサービスです。ノーコードで誰でも簡単にフォームを作成できることから、エンジニアの手を借りなくて済みますし、用意されているフォームのデザイン性が元々高いため、デザイナーの手もかかりません。

このような巨大な市場において、ほとんどの事業者が抱えうる問題に対して取り組み、大きな社会的インパクトを与えられることにとてもやりがいを感じています。

また、先ほども少し触れましたように、世界的にはSlackやZoomなど巨大なPLG SaaSが存在していますが、国内においてはシンボリックな企業はまだ現れておらず、日本のPLG SaaSはまさにこれからといった状況です。
そんな中、formrunは日本を代表するPLG SaaSとなることを、チーム一丸となって目指しており、そのような挑戦に対してもとてもワクワクしています。

テックタッチでの緻密で本質的なコミュニケーション設計が求められること

formrunではFREEプラン(無料プラン)を提供しており、より高度な機能を使う場合に有料会員になっていただくいわゆる”フリーミアムモデル”をとっています。先ほどご説明したように、TAMが大きく、かつ、すぐに使えるPLG SaaSであるからこそ、ユーザー数は必然と多くなり、formrunにおいてもユーザー数は20万を突破しています。

ユーザー自らが自分のタイミングで無料で利用することも、有料化も、解約もできるからこそ、「プロダクト」がいかに洗練されているか、顧客が自身の課題をformrunを通じて直感的に解決できるかが、成長の要となります。

そのためにformrunでは、ユーザーの行動を大きく「集客」「無料登録」「有料化(受注)」「機能利用(継続・定着)」「アップセル(上位プランへの変更)」といったプロセスに分解しています。
なかでも現在私が関与しているマーケティングチームでは、「無料登録〜有料化」までを責務とし、具体的には以下の領域を担っています。

・広告、オーガニック、オウンドメディアをはじめとした各種チャネルからのLP訪問〜無料アカウント登録
・初期体験(フォーム作成体験)の向上
・メールや管理画面を通じたユーザーとのコミュニケーションによる、有料プランのトライアルや有料化の促進

これらのプロセスにおける顧客とのコミュニケーションは我々が直接顧客にアプローチするのではなく、全てテックタッチでのコミュニケーション(非接触型の手法)で完結しており、だからこそこのプロセスにおいて一貫したコミュニケーション(UX)が重要になります。

多くのユーザーに利用いただいていることにより、その利用シーンや業種、職種などは多岐に渡っており、そのためそれぞれのユーザー(群)に合わせた一貫したUXの設計が併せて必要になります。

実際に私が異動して最初に取り組んだ施策が、ターゲット(ペルソナ)の明確化とそれに合わせたコミュニケーション施策の設計でした。
具体的には、中期的なターゲットを4種設定し、それらに合わせた各種クリエイティブ、LP、無料登録後UXを設計し、検証を行いました。

実際に私自身が過去そうだったのですが、一般的に「マーケター」というと、リード獲得やその次のファネルがKPIとなることが多いかと思います。しかしPLG型SaaSでは特に、有料化(受注)だけでなく、定着、アップセルといったその後の顧客満足まで踏まえたコミュニケーションを考えなければなりません。とても本質的である一方、簡単ではなくむしろ挑戦的であり、そこに大きなやりがいを感じています。

データドリブンな環境であること

PLGに限らずSaaSというビジネスモデルは、プロダクト開発やユーザー獲得のコストが先行投資として発生し、コスト回収は月額売上として時間をかけて回収するモデルです。そのため健全な事業運営のためには、ユニットエコノミクス(1顧客あたりの採算性)を考えることが必須となります。

ユニットエコノミクスは、CAC(顧客獲得単価、1顧客の獲得にかかる平均コスト)とLTV(顧客生涯価値、1顧客から生まれる平均利益)のバランスで算出されるため、正常なユニットエコノミクスを維持するためにはCACを下げる、もしくはLTVを上げるための施策を考え、講じる必要があります。

先ほども少しご説明しましたが、PLGでは直接的な顧客との接点がないため、ユニットエコノミクスを維持するためには、データを元にした仮説構築と検証が必須となります。むしろ、データを管理して仮説を作り、仮説に基づいて打ち出した手段の効果を再度データで答え合わせをすることが非常に重要になるのです。

その実現のために、formrunではデータを扱う専門チームが存在し、定性面、定量面含めたデータの可視化を行っています。具体的には、流入チャネル分析、ユーザーの属性、プロダクト内外のアクション(行動)、プロダクトの利用状況など、設定した重要指標をモニタリングし、施策の意思決定が適切だったのかをKPTを回しながら運用しています。(データチームの具体的な活動内容については、深川がこちらのnoteで語っておりますので、よろしければ合わせてご覧ください。)

(BIで構築している、formrunのデータ分析ダッシュボードの例)

例えば、formrunでよく利用される用途として、資料請求、問い合わせ、営業管理など、7つが挙げられますが、利用用途によって、それぞれの契約継続率やARPU(1ユーザーの平均売上)は異なるということがわかっています。
そのため、LTVを上げる施策を講じる際には、「利用用途×契約継続率×ARPU =LTV」の数式を考慮する必要があります。

また集客のために広告やSEOのキーワードを考える際も、「このキーワードはボリュームが多いけどLTVは短い。それならこのキーワードでの集客はしない」などと先のことを考える必要があります。どの用途の顧客だと契約期間が長い、この用途の顧客はこんなformrunの使い方をしている、など契約後の顧客のことを一番わかっているのはCS(カスタマーサクセス)ですから、マーケターはCSと積極的に連携し、CSが持っているデータを知り、施策を打つ必要があるのです。

このように、PLG SaaSにおいては、マーケティング・データ・CSは密に連携する必要があるからこそ、formrunにおいては、これらのグループは全て「User Experience部」の配下にある組織体制となっています。
こういった形で多面的にマーケティング施策を評価し、改善していくことができる環境検証の質とスピードが高められ、マーケターとしてはこの上ない環境だと感じています。

今後の挑戦

前述したように、ありがたいことにformrunのユーザー数は20万を突破し、MRRとしても過去3年で660%成長し、有料ユーザー数でも業界No.1*を獲得することができています。(* 株式会社ショッパーズアイによる調査)

一方でそのTAMの大きさゆえ、市場浸透率という観点においては0.04%ほどで、まだまだ出会えていないユーザーが多く存在しているのも事実です。

そのため、マーケティングチームとしては、更なる獲得チャネルの拡大と進化、ユーザーの用途(目的)に合わせたシームレスな利用体験の実現とコミュニケーションを、引き続き爆速で行っていく必要があると考えています。具体的には、目下解決すべき課題として以下の3つを考えています。

・長期利用(マーケターや営業などのリード獲得目的のフォーム利用)ユーザーの最大化
・バイラル(口コミ)によるプロダクト認知の拡大
・マーケティングチームの成長

長期利用(マーケターや営業などのリード獲得目的のフォーム利用)ユーザーの最大化

データから傾向を分析したところ、マーケターや営業担当者が自社のリード獲得(販促)目的でformrunを登録した場合、長期にわたってご利用いただけるケースが多いことがわかっています。

そのため、そういった方々に向けた新機能や新しいプロダクトを来年以降にリリースできるよう準備を進めています。また、今後リリースする機能を該当する顧客にご活用いただき、1件でも多くのリードを獲得いただけるようにする「価値の伝達」も併せて行っていきます。

バイラル(口コミ)によるプロダクト認知の拡大

冒頭に記載した通り、PLG型SaaSはプロダクトがプロダクトを売るモデルです。バイラルが生まれる本質は、プロダクトに価値を感じ、好きになってもらうことですが、併せて発信したくなるきっかけ作りも重要だと考えています。

そのために、有益なコンテンツの提供に加え、ユーザー参加型のキャンペーンなど色々と仕掛けていきたいと思っていますので、ぜひ楽しみにお待ちください!

マーケティングチームの成長

PLG型SaaSのマーケティングはプロダクトを中心に据えた総力戦です。そのため、マーケター個人としても、データドリブンな科学的アプローチだけでなく、ユーザーの顔が見えづらい中でもユーザーインサイトに寄り添った感覚的なアプローチの両軸が、より広く、深い範囲で必要になってきます。

また、formrunは将来的な海外へのチャレンジも本気で考えています。そこでも対応できる体力を今から身に付けておかなければなりません。

それらを踏まえ、PLG SaaSのマーケターとして必要なスキルは以下だと考えています。

<仮説構築力>
・感覚的アプローチ(ペルソナ設計・行動観察など)
・科学的アプローチ(データ分析、サイト解析など)

<施策遂行力>
・認知・集客(広告、コンテンツSEO、SNS、ブランディング)
・CV最大化(UIUX、パーソナライゼーション)
・ナーチャリング/リテンション(MA)

<ビジネス基礎力

・ロジカルシンキング
・プロジェクトマネジメント

これらのスキルについて、私個人としてはもちろん、チームとしても底上げしていくことで、formrunを日本を代表するPLG SaaSへ、そしてより早く海外展開できるレベルへと成長させていきたいと思っています

私もできる限りの思いの丈を今回のnoteにぶつけましたが、formrunを日本発世界のPLG SaaSにしていくという思いは、事業部長である佐々木が以下のnoteで同じく熱く語っていますので、ぜひ合わせてご覧ください。

最後になりますが、そんなformrunの成長のためには、一緒に戦ってくれる仲間がまだまだ必要です。ここまでお読みいただき、私と一緒にformrunで大きな挑戦をしてみたいと少しでも思った方がいらっしゃいましたら、ぜひとも採用ページを覗いてみてください。

ご応募をお待ちしてます。最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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