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失注商談リードのリサイクルで商談獲得数が30%向上した話

こんにちは。株式会社ベーシックの元木(@yusukemotoki15)です。
オールインワン型BtoBマーケティングツール「ferret One」のインサイドセールスをしています。

近年BtoBマーケティング界隈においては様々なリード獲得手法、ナーチャリング手法が出てきており、各種Webメディアでも目にする機会が多いかと思います。

そんな中、「失注商談リードのナーチャリング手法」について特化して述べられている記事はまだまだ少ないのではないかと感じています。

そもそもこの領域は、会社によっては営業マンのセンスでカバーしている部分なのではないでしょうか。私も営業マンにはセンスが必要だと思う人間です。ただ、成果に再現性を持たすためには合わせて仕組み化が重要だとも思っています。

弊社では失注商談リードのナーチャリングを「商談リードリサイクル」として仕組み化しており、その仕組みを活用して多くの新規商談を獲得しています。
今回は、その商談リードリサイクルについて執筆してみたいと思います。
特にBtoB事業におけるリード不足に悩みがある会社の皆様のご参考になれば幸いです。

1.そもそも商談リードリサイクルとは?

結論として、商談リードリサイクルを設計したことによりチームの新規商談獲得数が30%向上しました。

ここで急に商談リードリサイクルと言われても、対象範囲がよくわからん!と思う方もいると思いますので簡単な図でご紹介させていただきます。

下図(1枚目)はferret Oneのナーチャリング全体設計図です。
赤枠内の取り組みが商談リードリサイクル対象領域です。

スクリーンショット 2020-07-01 15.28.51


※MQL=上位アクションリード(お問合せ、パンフレット、無料トライアル等)、WP=ホワイトペーパー、SDR=商談獲得部隊、OS=オンラインセールス、FS=フィールドセールス、NA=ネクストアクション

<商談リードリサイクル詳細>(赤枠内の詳細)

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ハイタッチ領域:ネクストアクション日を基にSDRが架電してナーチャリングする領域。
ロータッチ領域:商談失注後にステップメールを配信し反応があった場合にのみ SDRが架電する領域。
(※具体的な設計概要に関しては後半パートで述べておりますので、ご参考程度に)

改めてお伝えすると、商談リードリサイクル = 失注商談のナーチャリング です。

今でこそ仕組み化されて成果も出ていますが、当時は仕組み化のカケラもありませんでした。ここにたどり着くまでの経緯をお話したいと思います。

2.失注商談リードへの架電がハイ達成を生み出した

私が初めに商談リードリサイクルの重要性に気づいたのは、マーケティングチームから自分に割り当てられたリードからのアポ率が低く、目標(商談獲得数)が未達になることが続いたためです。

もちろん割り当てられたリードのみで達成するメンバーもおり、自身の実力不足を痛感していました。営業力が急速につけば達成もできるのでしょうが、一朝一夕で身に付く簡単な話でもありません。そのため毎日「確度の高いリードさえあれば!!」と嘆いていました。

そんな私にも転機が訪れます。未達地獄を渡り歩いている私の前でFSの一人がこう教えてくれました。
「この失注した案件そろそろ連絡してみると動きあるかもよー。」
「ありがとうございます!(本当かよ。)」と思いながら私が翌日架電するとすぐさま商談獲得をすることができました。

その小さな成功体験から、確度の高い失注商談リードはまだまだ埋まっているんじゃないかと思い始めました。

というのも商談まで進んだリードは一度はBANT条件をクリアしたリードの可能性が高いので、確度が高いリードが多いのではないか?と思ったからです。

※BANT条件
(1) Budget(予算)
(2) Authority(決裁権)
(3) Needs(必要性)
(4) Timeframe(導入時期)

ベーシックではSFAとしてSalesforce(以下「SFDC」)を使用しており、いつしか私はSFDCのレポートでFSの記載情報を参考にし、誰もアプローチできていない確度の高い失注リードを探し出しては架電をするという行動を起こしていました。

架電を繰り返していくと、徐々に成果が出始めました。
やはり一度BANTをクリアしている失注リードは狙い所さえ間違わなければ筋が良かったのです。

結果、目標をハイ達成(目標の大幅達成をベーシックではこう呼んでいます)し続けることになります。

そこから時が経ち、私も部下を持つようになっていました。チームの成果も伸び悩んでいたこともあり、それまで個人で仕掛けていた失注商談リードへのアプローチをチーム全体に展開し進めていくことになりました。


3.仕組み化しチームに展開する難しさ

自分以外でも失注商談リードから商談獲得できるようにしていくため、まずは下記2点に取り組みました。

①失注商談リードのリストアップ(過去有効商談まで進んだリード)
②失注商談リード用トークスクリプトの作成

上記の結果、少量の商談獲得を生み出せる状態にはなったのですが、私が個人で生み出したような成果は出ませんでした。

理由は、私の失注商談リードのリストアップの仕方が属人化していたからです。
私はferret OneのSFDCの設計もしていることもあり、SFDCを人一倍見ています。見る機会が多いこともあり、失注した狙い目の商談リードを見つけると、すぐに自分の見込み管理シートにURLをコピーし、リストアップをしていました。

この行為に再現性を持たせるとなると、緻密すぎるマイクロマネジメントが必要になるため少々難易度が高いのではないかと課題を感じていました。
(①で述べた、有効商談まで進んだリードをとにかくリストアップするだけでは成果に繋がらなかった。)

そこで、ここをシステマティックに設計をしていくために必死に考えたどり着いたのが下図です。

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取り組み内容は、OS,FSの失注リードにステップメールを配信し、反応した顧客にアプローチをかけるという内容でした。

幸いこの取り組みで月1,2件の商談獲得をすることができ少しずつ成果が出始めました。ただ想定していた成果には満たない状態でした。

というのは「(私の感覚で)受注期待値が高そうな失注商談リードが全然ステップメールに反応してくれていない。」という事実が判明したためです。

アタックしたいリードをカバーできていないと感じながらも、「元々が感覚でやっていたことだしな。」と考えると、ステップメールを開封してくれていない時点で見込み度は低いのではないかとも感じました。そんな軽い気持ちでふと当該のメール未開封顧客に架電をしてみました。すると、その案件は架電翌日に商談獲得しスピード受注しました。

私が時間をかけて設計していた商談リードリサイクルとはなんだったのかと大きなダメージを負い、上司に「商談リードリサイクルの設計が完了しました!完璧っす!!」と言っていた自分が少し恥ずかしくなりました。笑

悔やんでいても仕方がないので、その後何度か振り返っていくと、いくつかの事実があることに気づきました。

・商談失注リードにステップメールを送信し、そこから商談獲得が少量ながら発生している。
・メールを開封しないが商談獲得ができる顧客が存在している。

システマティックに取り組もうとしすぎていた私ですが、オフラインのアクションでしか反応しない層、オンラインにも反応する層の両方をカバーできる設計をしないと結局バケツに穴が空いた状態のナーチャリングになってしまうと感じました。

逆に言うとこの2層の顧客をカバーできるのであればどんな設計になってもいいのではないかと思い始めました。

4.最終的な商談リードリサイクルの着地と設計概要


試行錯誤した結果、下図の形で進めることが決まりました。

スクリーンショット 2020-07-01 15.29.33


ハイタッチ領域から解説します。
基本的に失注後のリード全てに3か月後SDRが架電をします。
(OS、FS失注時にネクストアクション日が設定できているリードを除く)
上記が失注リード①に当てはまります。

また商談リードリサイクル施策を行う前に失注したリードは失注リード②に当てはまります。
このリードを全て架電するにはリソース確保が難しいこともあり私がリストアップして架電リストを選定しています。

続いてロータッチ領域を解説します。
端的にいうと失注後ステップメールを配信し、開封した顧客に架電する取り組みです。

ハイタッチ領域でカバーをしてもBANT条件(特にTの導入時期)が合わず商談獲得に至らないリードが多いです。そこで取りこぼしをなくすという意味合いでロータッチの取り組みも採用しています。

話をまとめると、人力(ハイタッチ)で追い切り、漏れたものは顧客ーアクションベース(ロータッチ)でカバーする設計になっています。

上記実現のため実際に準備をしたことをまとめています。


【ハイタッチ領域】
・OS、FSのネクストアクション日設定の運用ルール決め
  ∟失注時の顧客状況を基にネクストアクション日設定の基準を定める
・リストアップリストの運用ルール決め
  ∟商談フェーズを基に架電対象リードの選定
・SFDCダッシュボードでハイタッチ対象リードの検知
 ∟架電対象リードが検知されるように設計(架電消化進捗も追えるように)
・SFDCダッシュボードでハイタッチ対象リードの架電漏れ検知
  ∟架電漏れアラートが出るように設計
・SFDCダッシュボードでハイタッチ対象リードの実績の可視化
 ∟SFDC項目のリードソースを基に商談獲得数が集計できるように設計

【ロータッチ領域】
・カスタマージャーニーマップの作成
・pardot ステップメールのシナリオ作成
 ∟pardotのEngagement studioでシナリオ作成
・pardotステップメール文作成
・メール開封顧客のSFDCへのSFDCキャンペーン送信設定
 ∟メール開封顧客を判別するため
・SFDCダッシュボードでロータッチ対象リードの検知
 ∟ハイタッチと同じ要領
・SFDCダッシュボードでロータッチ対象リードの架電漏れ検知
 ∟ハイタッチと同じ要領
・SFDCダッシュボードでロータッチ対象リードの実績の可視化
 ∟ハイタッチと同じ要領

※カスタマージャーニーマップ(仮)
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※pardotステップメールシナリオ
スクリーンショット 2020-06-25 21.24.29


5.商談リードリサイクルの成果と振り返り

結果、商談リードリサイクルの取り組みで商談獲得数を30%向上させることができました。

自分でいうのも何ですが非常に素晴らしい結果です。
先ほども述べましたが、商談リードリサイクルを取り組む前に結果がでることはわかっていました。

なぜなら商談リードは一度BANT条件をクリアしたことがある一定の品質が担保されたリードだからです。失注商談リードは一般のリードナーチャリングとは異なり、タイミングやちょっとしたニーズのずれさえ矯正されればいくらでも受注に繋がる可能性を持ったリードなのです。

「正直あんまり注力できていないんだよねー。」という会社は今すぐにでも取り組むべき施策だと思います。何と言ってもマーケティングコスト0円で商談獲得ができる取り組みなので取り組まない理由はないです。

さらにいうと、月間の商談数が多い会社であればあるほど成果が最大化できる(リサイクル対象が増える)ので早く設計するに越したことはありません。

6.最後に伝えたいこと

顧客は自社が思っている以上に貴重な時間を営業に割いています。

一度でも話を聞いてみたいと思ってくれたのであれば、少なからず自社に期待してくれているのです。

もちろん、会社の方針もあるのですぐにサービス導入に至らない企業がほどんとでしょう。

ただ導入時期さえ合えば顧客も自社のサービスを検討もしてくれる可能性もありますし、その機会を逃すことはお互いにとって貴重な時間を無駄にしてしまうことにもなりかねません。

そういった機会損失はマーケティングの力で解決できます。

弊社はBtoBマーケティングツールferret Oneを提供しており、世の中のBtoBマーケティングに置ける模範であり続けなければいけないと自負しております。

BtoBマーケするならferret One」と誰もに言っていただけるようにferret Oneを成長させて行きたいと思っています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

↓私に少しでも興味を持っていただけた方がいらっしゃいましたら、私のTwitterもフォローいただけると幸いです。

@yusukemotoki15


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株式会社ベーシックの元木です。 BtoBマーケティングツール「ferrret One」のインサイドセールスをしています。 インサイドセールスの設計、ナーチャリング設計等を行っています。

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