"協働"できる環境を求めて、大手広告代理店からPLG型SaaSの世界に飛び込んだ話
こんにちは!株式会社ベーシック PLG事業部に所属している「しむ」です。
私は、広告代理店でGoogle/Yahoo広告の運用コンサルタントとして3年間で10社のWebマーケティングに関わった後、2022年5月より株式会社ベーシックに入社し、フォーム作成管理ツール「formrun」のグロースマーケティンググループに所属しています。
今回は、私が広告代理店からベーシックにたどり着くまでのお話、そしてベーシックに決めた理由と入社後に感じたベーシックの魅力についてご紹介します。特に以下に該当する方に特にご覧いただけると嬉しいです!
転職を決意した理由
私は学生時代、文化人類学についての研究をしており、その研究を進めるなかで「人の購買行動に影響を大きく与える仕事がしたい!」と思うようになりました。そして、そのための一つの手法として「デジタル×広告」があると考えた私は、新卒でデジタルに強みを持つ広告代理店に入社することにしました。
そこでは、自分の担当するクライアントに対して、Google/Yahoo広告の施策立案から実行、そして振り返りまでを全て一人で担っていました。
会社が、「何に対しても”できて当たり前”」、「結果を出すのも”当たり前”」という文化だったこともあり、社内で自分の価値を生み出すにはどうしたらよいのかを常日頃から考え、とにかくがむしゃらに行動するような毎日でした。
その結果、コンペで勝ったり、担当するクライアントのビジネス成長に貢献できたりと、非常にやりがいを感じながら仕事をしていました。
しかしその一方で、以下の3つの点において、徐々に物足りなさや葛藤を感じるようになっていました。
1つ目は「結果を出すのは当たり前」という文化が根底にあることと、そして1クライアントを1人で担当することが多かったことです。この文化である故、結果に対してチームで讃えあい、喜ぶような機会が極めて少なく、心の中ではチームとして成果を上げることを目指していた私は、次第にその環境に疑問を抱くようになっていました。
2つ目は、あくまでクライアントにとってGoogle/Yahoo広告が必要だと営業が判断した場合に、上から仕事が降りてくる業務体系だったことです。勤続年数が長くなり、自分の経験値が高まっていくのと並行して、上から降ろされた仕事だけをするのではなく、もっと顧客のことを主体的に考えて動きたいと思うようになりました。
3つ目は、元々学生時代に抱いていた「人の購買行動に影響を大きく与える仕事」について改めて考えてみた時に、「デジタル×広告」だけが手段ではないと感じるようになったことです。もちろん「デジタル×広告」の影響はその中でも大きいことは事実ですが、自分のこれからのキャリアを考えた時に、別の形でそれを実現する仕事にも挑戦してみたいと感じるようになりました。
そして、このような物足りなさや葛藤を解消できる環境を求めて、広告代理店での仕事が3年経過した時に、思い切って転職をすることにしたのです。上記背景から、その際の軸は以下のように考えていました。
なぜベーシックに入社したのか
転職活動では多くの会社のお話を伺いましたが、その上で、私がベーシックを選んだ理由は大きくは4つあります。
①事業内容に興味を持ったから
前職で複数の企業と関わっていく中で、例え歴史の長い大きい企業であっても、ITの知識が浅薄なため自社で対応できないものを外注し、その結果うまくコントロールができず、やりたいことを実現できないというケースを多く目の当たりにしてきました。
一方でベーシックは「Webマーケティングの大衆化」を目指し、文字通り、誰もが簡単にWebマーケティングが行える世界の実現を目指している会社です。
オールインワン型BtoBマーケティングツールの『ferret One』、フォーム作成・管理ツールの『formrun』、国内最大級のWebマーケティングメディア『ferret』という3つのサービスを展開中ですが、そのどれもが、まさに先述のような企業に対して、知識のない人でもWebの集客にチャレンジできる機会を、簡単な操作とリーズナブルな価格で提供していると感じました。
特に私が今携わっている『formrun』は、PLG(Product-Led Growth)型と言われるSaaSであり、今まで代理店にいた私としては、モノを売る最前線である営業が存在しないこのモデルが、非常に新鮮でありある意味衝撃的でした。
営業がいないということは、つまりどれだけ質の高いサービス/体験を与えられるかといったプロダクトの力と、いかに多くの人に商材の存在と良さを認識してもらえるかといったマーケティングの力が試されます。
過去3年のMRR成長率は660%と大きく成長しており、今後もさらなる成長を目指しているプロダクトであり、この環境での経験が、自分をマーケターとして大きく成長させてくれるのではないかと強く感じました。
このPLG事業を統括する佐々木の思いがこもったnoteを、入社前に共有いただき、熱い気持ちになったことも私の意思決定をさらに後押ししてくれました。
②切磋琢磨できる環境があると感じたから
面接を受け色々な方とお話をする中で、どの社員も情報収集力が高く、向上心が強いと感じました。そして最終面接では、事業部長でありSaaS専門のコンサル会社の代表でもある佐々木が、「ベーシック社員はとにかく質問の量が他社に比べて多く、若く積極的な人材であふれている。その環境に身を置き、成長の手助けができていることが幸せだ。」と話していました。
PLGは、同じSaaSでありながら、『THE MODEL』に代表されるSLG(Sales-Led Growth)とはビジネスが異なり、プロダクトでプロダクトを売るモデルであるからこそ、チームで協働しなければ成果を出すことはできません。マーケティングも、ただ誰かから降ろされて仕事をするのではなく、全員が同じSaaSの指標を意識しながら、様々な施策を協力しながら講じる必要があります。
ベーシックで使用しているコミュニケーションツールであるSlack上で、自分の思考を自由に呟ける分報(通称「times」)を社員それぞれが発信しており、この中で、同僚の良いところや日頃の感謝の気持ちを発信している人が多く、協力して働く必要があるからこそ、互いを褒めたり感謝しあえる文化があるということも伺いました。
このPLGというビジネスモデルとしてのそもそもの特性、また社員およびその組織を統括する責任者から直接聞いた話、それらを総合して、「ここには仲間と切磋琢磨し、成長していける環境がある」、そう思いました。
③目標が明確であり、同じ方向に全員の目線が向いていると感じたから
formrunでは、「世の中のすべてのフォームがformrunになること」を北極星として掲げ、チーム全員でそれを目指しています。面接で出会ったformrunのメンバーと話した時、全員が必ずこの目標について語っていたことがとても印象的でした。
前職では、具体的な数字目標はあったものの、恥ずかしながら「社内または事業部として最終的に何を目指すのか」を私自身が認識をしながら働くことができていませんでした。
実際には前職でも北極星に当たるものがあったのかもしれませんが、それを繰り返し公言する人がおらず、単独行動が多い環境だったことから、全体で同じ目標に向かって働く意識がなかったと感じています。
そのため、面接の中で自然と全員から出てくる北極星の話を受けて、全員が本当にこの北極星を目指して働いているのだと実感したと同時に、この団結力がベーシックの魅力の一つだ、私もこういう環境で働きたいと感じました。
④面接で出会った方々が仕事を楽しんでいるように見えたから
転職活動中、複数の企業と面接を行いましたが、決して誇張ではなく、どの会社の人達よりもベーシックの社員は笑顔で話していることが印象的でした。
性格的に明るい人が多いという意味ではなく、笑顔や話し方から、仕事とプライベートの両立ができる環境で、伸び伸びと働いていることが伝わってきたのです。
実際にベーシックでは、家族の介護や子供の学校行事への参加を理由に有給を取得し家族との時間を大事にしながら働くことができる「エフ休(Female & Family休暇)」があったり、九州やベトナムなど住む場所に縛られず好きな場所で働けたり(テレワークの推奨)する制度があったりと、働く環境やそれを支える制度についても、説明を受けた段階から非常に充実していると感じました。
面接で人事マネージャーの伊藤と話した際にも、「生活あっての仕事だよ」という話があり、その根本の考えが社員にも浸透しているからこそ、社員はこれらの制度も活用しながら、自分の望むバランスで働くことができ、結果、前のめりで仕事を楽しむことができているのだと確信しました。
これら4つのことから、私が求めていた「同じベクトルに向かって切磋琢磨できる(チームワークをもって働ける)環境」に加え、マーケターとして、イキイキと働きながら大きく成長できる環境があると感じ、入社を決意したのです。
入社して感じたベーシックの魅力
冒頭のように働く環境を変えたかった私ですが、初めての転職ということもあり、転職先で理想と現実のギャップがあったらどうしよう......という不安は、正直どこかで抱えていました。
しかし、実際にはそのようなギャップは入社後もなく、想定以上に良い環境だと感じています。その中でも特に私が驚いた2つについてご紹介します。
①想像以上に活発な意見交換
私が入社してまず驚いた点は、活発な意見交換です。部署ごとに役割は分かれているものの、意見については部署を超えて出し合うことが多いです。
先ほども少しお話ししましたが、PLG組織はチームの協働によって成果を出すというビジネスモデルであるため、マーケティングやファネル改善担当、デザイナーやエンジニア、カスタマーサクセスチームが常に連携する必要があります。
そのため、意見が部署を超えて出てくることはPLG組織としてはある意味当たり前の環境なのかもしれませんが、「それぞれが自分の意見を持っていること」や「互いに他者の意見を受け入れ褒めあうこと」が当たり前のようにできる環境が、前職とも比較すると、私にとって新鮮であり刺激的でした。
会話が活発だからこそ、自分が見ることができていなかった視点にほぼ毎日気が付くことができ、入社してしばらく経った今でも、ここは自分の成長に確実に繋がる環境だと強く感じることができています。
②年次に関係なく実力のある人材に役職を与える「期待役割グレード制度」
もう一つが評価についてです。ベーシックでは、人事評価制度として「期待役割グレード制度」を導入しています。これは、日本でよく見られる「すでに備わっている能力に対して評価を決める職能型の制度」ではなく、「事業成長のためにはいずれそこに到達してほしいという将来への期待をかけてあえて一段上の役割を与える職責型の制度」です。
前職の評価制度も、あくまで年功序列ではなく、制度自体は実力で評価するような仕組みではありました。しかし、会社の規模が大きく、それに伴って評価する人も多いことから、マネージャーごとで評価の基準が大きく異なっていたり、必ずしも実力だけではなく、マネージャーに気に入られている人が評価されるような傾向も正直なところありました。(これは前職に限らず、いわゆる日本の大企業では残念ながらありがちな傾向かと思っています。)
新卒で入った会社なので、何が会社として正解なのかはその時は分かってはいませんでしたが、それこそ学生の頃のテストのように、全員が点数という同じ物差しで評価されるわけではない環境には、少なからず疑問を抱いていたのも事実です。
一方で、ベーシックでは、年齢や性別に関係なく全員が平等に実力で評価をされる環境であり、期待をもってもらえているからこそ、例え若手であっても実力があれば裁量や役職を与えられる環境があります。
もちろん入社前にも制度自体の話は聞いていたのですが、1年目からプロジェクトリーダーを任されている人、2年目でマネージャーになっている人、20代で部長になっている人など、実際にそのように活躍している人を日々目の当たりにすることで、それを改めて実感しています。
私も入社してからすぐに具体的なミッションを与えられましたが、そのミッションの内容からも、自分に対してかけられている期待の大きさをひしひしと感じています。期待されているからこそ日々やりがいや目標をもって働くことができています。
目標が高すぎて不安になることもたまにありますが(笑)、成長意欲の高い人にとっては非常に良い環境であると感じていますし、まさにそれが今回の転職で望んでいたことですので、私自身もチームで協働しながらミッションの達成を目指していきたいと思っています。(ベーシックの「期待役割グレード制度」の詳細については、以下の記事でもご覧いただけます。)
現在取り組んでいることと、今後の挑戦
formrunはFREEプラン(¥0 プラン)を提供しており、より高度な機能を使う場合に有料会員になっていただくいわゆる”フリーミアムモデル”です。サービスの登録から有料化までのプロセスをざっくりと可視化すると、以下のようになっており、この1〜5までをユーザーが迷いなくスムーズに進められていることが理想です。
formrunの「世の中のすべてのフォームがformrunになること」という北極星を達成させるために、より多くのユーザーに使っていただくこと、そして多くのユーザーに有料化いただき機能をよりご活用いただくことで、深く課題解決してもらうことが重要になっています。
私が所属しているグロースマーケティンググループは、このファネルの中でも特に、”LTVの高い顧客からの有料化数”を高めることをミッションに置いています。より具体的には下記をメインに担っています。
広告を活用した集客
オウンドメディアを活用した集客
有料化までのオンボーディング施策の立案/実行
その中で私は、「広告を活用した集客」を担当しています。LTVの高い顧客からの有料化数を増やすためには、有料化率の高いユーザーへの広告配信を最適化させることが重要であり、そのために有料化率の高いユーザーの分析や訴求方法の模索をすることが必要です。
この部分は、前職では営業から下りてくる与件の中に含まれていたため、それを自分で行うということは初の試みでした。
しかし私が入社した時点では、まだその分析を行う環境が十分に整っていなかったり、リスティング広告の構成やテキストが検索語句に沿った形で構成されていなかったりなどのいくつかの課題がありました。
そこでまずは、データを分析に活かせるようアカウント構造を整え、その上でよりユーザーにとって最適な広告とは何かを模索し、ペルソナ別のニーズに合わせた広告訴求やLPO(ランディングページ最適化)を実施してきました。
今では有料化したユーザーがどのような検索語句で流入してきたのかを可視化ができる状態になり、その結果まだまだformrunを利用いただける顧客(潜在層)がたくさんいることもわかってきました。
そのため今後は、すでに有料化に繋がっているユーザーと同じ課題を抱えていながらも、まだ行動に移せていない顕在層顧客に対してアプローチを行い、有料化数を増やすことに主に取り組んでいます。
顕在層の特徴を整理し、「新しいコミュニケーション(広告配信)に繋げていくこと」や、「ベルソナ別に初回ユーザー体験を変更し、有料転換率の向上を測ること」を目下、全力で行っています。
まずは前職の経験を活かしながら広告での集客を中心に行っている状況ですが、転職の理由として「Google/Yahoo広告に囚われないマーケティングを行いたい」というのもあったため、先述の通り、これに加えて”LP((ランディングページ最適化)”の領域にも新しく挑戦させてもらっています。
LPOは前職でも広告施策とセットで行われている施策ではあったものの、前職では細かく業務分担がされていることから、私としては経験することができなかった分野でした。
ユーザーが求めている情報を汲み取り、適切なタイミングや見せ方で提示するために最適化を行うことは、非常に難しく日々頭を悩ませていますが、一歩一歩確実にできることを広げていき、最終的には広告の枠に囚われないマーケティングを実現させること、そしてformrunを多くの方にご利用いただき、フォームを通じた課題解決をユーザーにしていただくことが今後の目標であり挑戦であると考えています。
最後に
noteの中でお伝えした通り、私にとっては今回が人生で初めての転職活動でした。多くの企業と出会う中で、「事業は面白いものの人に違和感を抱いてしまった企業」や、「表面的な良い部分しかお話してくれず不信感を抱く企業」も少なからずありました。
しかし、ベーシックは、想定年収、次に面談する人がどんな人か、今事業にどんな課題がありどんな人材を求めているのかなど、どの観点においても私が疑問に思うようなことを隠すことなく回答してくれ、本当の姿を見せてくれる企業だと感じました。
面接で正直に向き合っていただいたことで、納得した環境に身を置き、今イキイキと働くことができています。
今転職活動を行っている人、これから転職活動をしようと思っている人は、もしかしたらベーシックで今抱えているその悩みを解決できるかもしれません。私のnoteをご覧いただき、少しでもベーシックに興味をもっていただけた方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度採用サイトも覗いて頂けると嬉しいです!( 私と同じように、イキイキと働く社員のインタビューも多く掲載されています。)
いつかこれをご覧になった皆様と一緒に働ける日が来ることを楽しみにしています。最後までお読みいただき、ありがとうございました!